全ての可能性の帰納推論

■全ての仮説の列挙

計算量や組み合わせ爆発は無視する。
最適な帰納推論をするために、全ての仮説を列挙する。
1. すべての方法で座標変換する。
2. すべての説明変数に着目する。
3. すべての繰り返し単位を仮定する。
4. すべての繰り返し範囲を仮定する。

■すべての方法で座標変換

1. 1つの変数のみでスケールを変更
対数値をとるなど。
2. 複数の変数で座標回転
3. 複数の変数にまたがった表現の変更
極座標など。
4. 拡大縮小と平行移動
これは、推論結果に影響を与えないので、無視しても良い。
5. 目的変数から単射する関数の写像
1-5. 目的変数から単射の、すべての変数が引数の関数の写像
ただし、目標変数の距離が0の区間内なら、単射でなくてもよい。
距離に差があるなら、座標変換された値にも差がなければならない。
ここでいう、「変数」とは目的変数だけでなく、説明変数も含まれる。
「目的変数」と他の標本の「目的変数」の差をとるようなことをしてもよい。

■すべての説明変数

説明変数は、目的変数と紐づけされた値である。
1. 出題者から与えられた情報で、目的変数と紐づけされた値
2. 回答者が持っていた情報で、目的変数と紐づけされた値
3. 自由に、目的変数と紐づけされた値
例:コイントスの結果を予測するのに、適当な本に書かれた数値の羅列と一致すると仮定
4. 単一または複数の説明変数が引数の関数の写像
単射である必要はない。
1-4. 目的変数に対して、一意に定まるあらゆる値

■すべての繰り返し単位

一定の間隔での規則性などが、「繰り返し単位」である。
1. 一定の値である
2. 一定周期で、一定の値が繰り返し現れる
3. 一定周期で、一定の数列が繰り返している
周期が決まれば、自動的に値が決まるので、周期だけを決めればよい。
一定周期というのは、一定間隔である必要はなく、例えばフィナボッチ数列の周期でもよい。
周期の始まりに当たる基準の位置も指定する必要がある。

■すべての繰り返し範囲

与えられた全ての標本を対象に考えなくても良い。
例えば、直近のデータだけを使って、古いデータは無視して良い。
基本的には、範囲は自由に指定できる。
ただし、複数の範囲を「OR」で繋いだ範囲を指定するのは避ける。
複数の範囲は、2つの仮説に分けて、それぞれ推論するべきである。
仮に、2つを「OR」で繋げた範囲を指定するのなら、2つの範囲で1回ずつ成立したときに、1回仮説が成立したことになる。